アイアンマンJAPAN五島長崎 結果
【総合トップ10】 参加 811人/完走 712人
8 宮塚 英也 宮塚スポーツ研究所 9:20:01
15 竹内 鉄平 三好SAトライアスロン倶楽部 9:47:05
長くなりますが、以下レポートです。
○ トライアスロン歴10年目にして、初のロングディスタンス、しかもアイアンマンが今年の開幕戦と
なりました。以前から興味はあったものの、オリンピックディスタンスでの転戦が続いてきたため、
参加することができずにいましたが、ようやくその機会を得ることができました。
スイム3.8km、バイク180.2km、ラン42.2km、計226.2kmで行われるアイアンマンディスタンスは
トライアスロンの原点であり、完走したものに贈られるアイアンマンの称号は、トライアスリートに
とっての憧れでもあります。
今回の挑戦は、順位・タイムよりも、何か自分にとって、新しい発見があるのではないか?という
気持ちで参加を決意、とにかく経験することが目的でした。そして、ショート、ロング両方を経験
した上で、自分の進むべき道を創っていきたいという想いがありました。
○ ショートとは全く別の競技といってよいアイアンマンですが、同じトライアスロンには変わりはありません。
今回は準備期間が短かったこともあり、それほど特別なトレーニングをするわけでもなく、普段どおり
の感覚で挑戦してみました。しいていうならば、、1ヶ月前に初めてフルマラソンを走ったくらいです。
その状態でどこまでいけるか、レースの前は、距離に対する不安もなく、非常にわくわくしていました。
経験者の方よりいろいろアドバイスを頂き、とにかく9時間の長丁場、補給とペース配分が重要
だということだったので、ショートのレースでは普段はつけないランチBOXをバイクに2個とりつけ、
そこに、ういろう、ゼリー飲料、梅干、塩、クッキー、あめ玉などをこれでもか!というくらい搭載し、
エネルギー切れに備えました。
また、ランでも常に補給ができるよう、ベルトにフラスクを装着できるものを採用し、とにかく補給第1で
レースに臨みました。
○ レース当日、前日までの穏やかな天候とは打って変わり、雨が降りしきる中でのレースとなりました。
波・うねりもそれほど気にならないものの、水温は19度と低く、体温の低下が心配されました。
スイムは同じショートで活躍してきた西内選手をマークしてついていく作戦でしたが、スタートで
いきなりすごいスピードで西内選手が飛び出したため、無理についていかずに、自分のペースを
守る作戦に切り替えました。
途中、クロプコ選手に抜かれるものの、10mほどの差をキープし、ラストの直線のコースどりが
うまくいき、同時にスイムフィニッシュ。しかし、すぐ後にも、2〜3人の選手が続いており、
思ったほど差をつけることができませんでした。
トランジションではあせっても仕方が無いと思い、バイクジャージに着替え、グローブを装着し、
4番手くらいでバイクをスタートさせました。ここからが長丁場のバイクになります。
○ 一番不安だったのは、バイクのペース配分でした。ショートの感覚でいくと絶対につぶれると
聞かされていたので、序盤は抑えていくと決めていました。しかし、周りのペースが速く、
どんどんおいていかれるので、不安になってしまい、抜かれるとついついペースを上げてしまいます。
一応心拍計をつけていたのですが、最初の10kmほどはずっと180拍を超えていました。
ATが175くらいなので、それを超えていましたが、きつさは感じませんでした。
こまめに補給をとりながら、途中、DHバーのパッドがゆるんで、それを直した他は、止まらずに
順調に距離を重ねていきました。
80km過ぎくらいまでは、Av35km以上で、7位前後をキープしており、このままいけるのでは・・・
と欲が出てきた頃に、がくっとペースダウン。あまりの遅さに、スローパンクしてんじゃないの?と
タイヤを確認しましたが、単に自分の脚が疲れているだけでした。
そこからは、ロングのトップ選手らに反抗する間もなく抜かれていきました。120kmくらいで、スピードメーター
が30km/hを割り始め、このまま終わるのか・・・と気持ちが切れかけた時、同じ愛知県の今枝選手に
「ここからが勉強だよ!」と声をかけられ、我に返りました。最後まであきらめるな!と自分に渇を入れ、
少しづつペースを取り戻すことができました。
○ 22位でバイクフィニッシュ、結局大きく順位を落としたものの、まだランがあるじゃないか!という
前向きな気持ちでランニングをスタートできました。ひざに多少の違和感はありましたが、比較的、
脚は動いてくれました。
フルマラソンは1度経験しているので、30km過ぎの苦しさはわかっていました。
とにかくペースを守って走れば、つぶれることはないと思い。4'40前後のペースで1kmにラップを確認
しながら、坦々と走り続けました。
1周目は、女子のトップを走るオーストラリアのサラ選手をペースメーカーに、前から落ちてきた選手を
拾いながら、距離表示が1kmづつ増えていくことを楽しみに走りました。とにかく走り続ければ、
いつかはフィニッシュできるんです。
1.5km毎のエイドでは、水、スポーツドリンク+梅干、コーラ+バナナを交互に摂りながら、
脱水にならないよう気をつけました。さすがに最後の10kmはきつかったですが、沿道の応援に応える
余裕もあり、フィニッシュが近づくにつれ、胸にこみ上げてくるものを感じました。
○ ラスト1kmを過ぎ、門をくぐるとフィニッシュロードはもうすぐです。これまでの苦しみが喜びに変わり、
自然とガッツポーズがでました。今までのレースで最高の感動を得ることができました。
結果は9:47:05で総合15位(日本人11位)でしたが、結果よりも何よりも完走(アイアンマン)に
なることができ、感無量でした。トップの選手がフィニッシュしてからも、次々にエイジの選手が
フィニッシュしてきます。徐々に日が落ちて、夕闇の中あきらめずにゴールを目指す選手たち。
まさに、映画の中の1シーンのようでした。
レース後のアワードパーティでは、レースの映像が流され、また感動。表彰台に上った選手を見て、
来年は自分も・・・・という想いが強まりました。
今回の経験は、今後の競技、また選手を指導する上でも非常に貴重な経験となりました。
西内選手が4位に入ったように、やはりショートのスピードとロングのスタミナを融合させていくこと
が非常に重要だと感じました。ロングもショートもできる万能魔人を目指して、トレーニングを
積んでいきます。
サポートしてくださった皆様、ありがとうございました!
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